第59回全国国保地域医療学会

テーマ: 地域包括ケアシステムの更なる深化を目指して〜近代医学・西洋文化伝来の地からの発信〜

ごあいさつ

第59回全国国保地域医療学会の開催にあたって

公益社団法人国民健康保険中央会 理事長

原 勝則

公益社団法人国民健康保険中央会 理事長 原 勝則

国保直診施設で働く皆様方におかれましては、地域住民の医療の確保と、健康で安心・安全に暮らすことができる地域づくりに、日夜ご尽力をいただいていることに深く敬意を表するとともに、国保連合会及び国保中央会の事業運営についてご理解、ご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

今日、国保直診施設を取り巻く状況は大きく動いております。都道府県が市町村と共同で保険者の役割を担うとともに、インセンティブ改革の一環として保険者努力支援制度が導入されるなど、昨年4月から国保制度の大改正が実施されました。また、2025年の地域包括ケアシステムの構築を目指して、地域医療構想に基づく医療計画の策定・実施や総合診療専門医などの新専門医制度、医師の地域・診療科偏在対策、在宅医療介護連携推進事業、新オレンジプランによる認知症対策、そして自助と互助の取組を中心とした地域づくりなど、現在、様々な施策・事業が進められています。

さらに、政府においては、2040年頃を視野に健康寿命の延伸を大きな柱の一つとする社会保障制度改革の議論が始まっており、ビッグデータを活用したデータヘルスの推進や、後期高齢者の保健事業と介護予防そして国保の保健事業を一体的に推進するための体制の整備に必要な法整備等が進められております。

医療従事者の働き方改革や人口減少社会における医療・介護分野の人材不足といった困難な課題を抱える中で、国保直診施設はその役割をどのようにして果たしていくのか。また健康寿命の延伸や地域づくりといった新たな課題・施策の展開にどう対応していくのか。国保直診施設は、地域包括医療ケアの先駆者として長年蓄積してきた知識と経験を活かしながら、時代のニーズに的確に応えていくことが求められています。

本学会は、医療従事者はもとより、国や地方自治体、国保連合会など国保直診施設の関係者が一堂に会して、様々なテーマについて議論を行い、日頃の取組や研究の成果等を発表して、直面するこれらの課題解決のための処方箋を見つけ出す場であり、また情報交換会も含めて関係者が認識を共有し、親交を温め、明日への英気を養う場であります。本年度の学会が近代医学・西洋文化の伝来と実践の地である長崎・佐賀で開催される意味・意義にも思いを巡らせながら、参加者の皆さんにとって、また国保直診施設の未来にとって有意義な学会となることを祈念いたします。